今回は、マツモトトモさんの作品をご紹介します。
作品の独特な雰囲気と繊細で細い絵が大好きなんです。
それではどうぞ~
美女が野獣
あらすじ
高校2年生の山下詠美は、両親の転勤により寮生活をすることになった。
新入寮生歓迎には裏儀式がある。それは男子寮に入ってネームプレートを取って来るというものだった。
しかし、同室の操(みさお)や寮生の涼(すず)が協力もあり、男子寮では、学校中が恐れる男 鰐淵に助けられなんとかミッション完了。
それから、詠美は鰐淵とだんだんと仲良くなっていく―
感想
個人的に一番好きな作品。
ぼやーっとした詠美。
食い意地張ってるし、普段はだらっとした格好もしてるのに、着飾れば可愛い。
鰐淵には「わにちん」とあだ名を付けたり、恐れず絡んで振り回してます。
タイトル通り「美女が野獣」な主人公です。
プラスして天然もつけたい。
怒られそうなシチュエーションもいつも許されてる感。
周りの友達もかわいいのに癖が強くて面白い。
マツモトトモ先生の作品の登場人物は癖があっても、独特の空気感でそーなんだぁ~ってすんなり受け入れられてしまいます。
中盤から出てくるシモーヌ君が不憫でオススメです。
かっこいいのはわにちんですけども。
作品データ
マツモトトモ『美女が野獣』全3巻 白泉社 白泉社文庫
キス
あらすじ
女子高生16歳の小川カエはピアノ教室に通い続けて5年。
小学生のころから、ピアノ講師の五嶋先生に恋をしているが、先生にはいつも子供扱いされあしらわれてしまう。
でも、本当は先生にも色々と葛藤はあって…
そんな中、カエが先生にキスをして-
感想
初めて読んだとき「大人ー!」って思いました。
今読んでも思いますけど。
当時は、先生かっこいい~って思ってましたけど、今では先生目線で読んでしまう。
カエちゃんどんどん変わっていくなって。
音が鳴ってないはずなのに、ピアノが聞こえてきそう。
20年前の作品なのに未だにかっこいい。
とにかく、スタイリッシュ。
作品データ
マツモトトモ『キス』全4巻 白泉社 白泉社文庫
23:00
あらすじ
高1の緑は暴君で有名な兄 猛がいるため男嫌いに。
その兄 猛と悪友が組んでいるダンスチームに緑のクラスメイトの比嘉を入れようとします。
初心者にもかかわらず、曲がかかると一転、音ハメタイプのダンスで皆を魅了。天性のセンスの持ち主でした。
近くにいる比嘉のことをしだいに意識しだす緑―
感想
ダンスのシーンで大胆に大ゴマを使って、余白があるのがいいです。
ダンスっていう題材や比嘉君がわりと無口だからか、余白の良さがよりよく感じられた気がします。
セリフとかなくても盛り上がりが伝わるというか。
ダンスのシーンだけじゃなく、マツモト先生作品に全体的に言えることなんですけど、言い切らずに読み手が想像できる感じが好きです。
できればもう少し読みたかったなぁ。
作品データ
マツモトトモ『23:00』全1巻 白泉社 白泉社文庫
ビューティーハニー
あらすじ
近所から「慰謝料御殿」と言われる家族全員が男運が悪い一家で育った小日向二子(にこ)。
そんな身内の姿を見て育ったため、彼氏はおらず、それが誇らしいとすら思っている。
しかし、担当のモテモテ美容師 遠山馨(かおる)に構われるようになり、恋愛なんて興味なかったはずの二子も―
感想
初めて読んだとき、『キス』に似てるかな?って思ったんですが、馨サン、チャラかった。笑
でも、さりげなーく優しいんですよね。
チャラいけど、大人の余裕がある感じ。
対して、二子は構われて嫌じゃなかったけど、特別なのは自分だけじゃないってのが気に入らない感じ。
なんかわかんないけどイライラする。そんなとこを可愛いなーと思って見てました。
家族の失敗例を沢山見てきたのに、結局自分も危険な男に引っかかってしまいましたー…。
でも、あんなに構われたらしょうがないよね~。
話の途中で他の家族の話もでてきますが、それも面白かったです。
作品データ
マツモトトモ『ビューティーハニー』全3巻 白泉社 花とゆめコミックス
英会話スクールウォーズ
あらすじ
主人公は有栖川希子。
父親のNY赴任が決まり英会話スクールに通うように言われるが、外国人が苦手だった。
英会話スクールに行ってみたものの、そこで紹介された講師イシュは、昨日100円ショップで、お目当ての缶詰を取り合いになった男だった。
いつも口が悪くて嫌味ばかりのイシュに言い返してやると英語を覚えようとする希子。
これからどうなる?!―
感想
恋愛要素は少なめでラブコメ~な感じです。
2人の会話が全然かみ合ってないのに意思疎通できてるのが面白い。
言葉は通じてないのに心はわかる的な。
意地の張り合いも傍から見てるとなんかかわいい。
喧嘩ばかりだけど、段々と近づいていって…
最後のお互いの気持ちの伝え方がステキでした。
あと、イシュが「伊集」カートが「加藤」とか空耳英語が笑えます。
作品データ
マツモトトモ『英会話スクールウォーズ』全1巻 白泉社 白泉社文庫
さいごに
個人的には『美女が野獣』が1番好きです。
次に『23:00』。ほんと、もっと読みたかったなあ~。
興味のあるものがあればぜひぜひ読んでみてくださいね。
ではでは。