今回は『長閑の庭』7巻について書いていきたいと思います。
いつも主役2人をそっちのけで田中さんばかりのこのブログ。笑
最終巻だし、田中さんはそんなに出てこないのではと思っていたのですが…思った以上に出てました。
田中さんと元子のことを書きたいなとも思ったのですが…今回は田中さんと榊教授について書きたくなったので、2人のことをメインに。
それでは、いってみましょう~。
6巻についてはこちらから↓


田中さん、榊教授のことを知り…
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クリスマス後の研究室、榊教授と田中さんは仕事―
集中力が切れてしまった田中さん。笑
榊教授に元子とのクリスマスはどうだったか尋ねます。
すると、別れたという榊教授。
信じられない田中さん。この間2人で話したときには「誰にも渡せない」と言っていたのに…。
元子の気持ちを考えると声を荒げてしまいます。
それを遮るかのように榊教授も「五月蠅い!!」と―
しかし、榊教授はふらついてしまい…。
心配する田中さん。
【榊教授】
僕は どうやら 先がそう長くはないらしい
榊教授は、元子のことを考えて別れを告げたようです。
榊教授のからだのことを知った田中さんは狼狽してしまい…
【田中さん】
まだ早いっすよ!
俺 これから先 教授に一目置かれるようになって
「僕の出る幕はない」とか言われて…っ【榊教授】
もう…一目置いているつもりだったが?【田中さん】
まだっ
まだ全然なんです…っ
榊教授の足元へ跪いて「逝かないで」と言う田中さん―
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6巻の榊教授と田中さんの研究室でのやりとりが好きだったので、本当にキツかった…。
何にも知らなかった田中さん。クリスマスのことを聞きたいな~って気持ちだっただけなのに、別れたなんて…。
あんなに王子みたいなこと言っていたのに急すぎて、信じられないですよね。
榊教授のことも、元子のことも好きだから幸せになってほしかったのに。
そして、榊教授の病気。
病気って知ったときの田中さん見ていられなかった…。
一度にそんなに言われたら…ショックですよね。
まだ早いって言ったあとの、
【榊教授】
もう…一目置いているつもりだったが?
このセリフ…こんな形で聞きたくなかったですよね。ずっと榊教授にいてほしいですよ…。
榊教授にすがるような田中さん…一緒に泣いてしまった…。
榊教授から託された時計 (番外編 時を刻む道具)
田中さん視点での書き下ろし番外編が入っていました。
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今日も軽口を言い合う榊教授と田中さん。
話題は時計の話。
榊教授の影響で腕時計をつけるようになった田中さん。
榊教授の腕時計は師匠からもらったアンティーク。この1本は榊教授にとって特別なもの。
休憩中の田中さん。
榊教授の時計は榊教授だから似合うのだろうなあと。でも、いつかあの時計が「僕より君にぴったりだ」と言われたら…と考えます。
田中さんは食堂で元子を見かけて話しかけます。
榊教授の話題を出すと笑顔になる元子を見て、本当は少し苦しくなって―
でも、元子のことも榊教授も好きな田中さんは2人に幸せになってほしいと願います。
榊教授の病気が発覚してから―
榊教授の自宅で、本を譲ってもらいにきた田中さん。
もう、時間が止まればいいのに、自分だけびびって恥ずかしい…と―
【榊教授】
弱みは見せないよ
田中君 君だけには君の師として
情けない姿は見せたくない
意地でもね
榊教授は、本だけでなく渡すものがあると言います。
それは、榊教授が師匠から譲り受けた時計。
榊教授にとって特別だった時計。その時計は、榊教授が師匠から認められたときに渡されたもので―そして、弟子が一人前になったら渡すようにと言われていたものでした。
良い時計だなという田中さん。
【田中さん】
いつか俺に弟子ができても
シュバルツさんにさえも
渡したくないかも…っ
すぐ泣いてしまう田中さんに、すぐ泣く!という榊教授。笑
榊教授はまだまだ生きると笑いました。
榊教授はできる限り元子と過ごし、榊教授は師として最後まで弱味を見せず―
田中さんの腕には榊教授から譲り受けた腕時計。
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榊教授と田中さんの師弟関係…いいですよね。
田中さん、榊教授のことも元子のことも大好きなんだなっていうのが伝わってきたし、榊教授も田中さんのことを想っているし…。
田中さんが時計を譲りうけたときのシーンで何回も泣いてしまう…毎回わかってはいるのだけれど田中さんみたいな顔になってしまう。笑
榊教授が田中さんに「すぐ泣く」って怒るところが好きですね。
田中さんは榊教授の前ではいつまでも弟子で。
榊教授が弱味を見せなかったのは師のプライドだったのだろうな…その分元子には弱いところをさらけ出せれていたんでしょうか。そうだったらいいなと思います。誰にも見せられないのは辛いですよ…。
榊教授にはもっと生きててほしかったな…もうちょっとだけ日常をみていたかったなと思ってしまいました。
時間は止まらないけれど、終わりはいつか来てしまう。
でも、終わりの前にこのお話が読めて本当に良かったと思う。
さいごに
最終巻なのに、元子と榊教授のお話に触れず。笑
で田中さんと榊教授のことを書いておきたくて、また、振り切ってしまいました…!
何回読んでも、今回書いた田中さんが病気について知るシーンと、短編で泣いてしまいます…。
田中さんと元子についてはこちらから↓


今回はこの辺で。ではでは。
アキヤマ香『長閑の庭』7巻 講談社 KC KISS より