長閑の庭

長閑の庭 1巻 アキヤマ香【ネタバレ感想】好きの定義とは?|田中さんが気になる

長閑の庭 アキヤマ香

『長閑の庭』を読んでいるのですが、面白すぎて先が気になる~。

お話のあらすじはこんな感じです。

主人公は朝比奈 元子(あさひな もとこ)23歳。
大学院1年生でドイツ文学を専攻している。
外見も内面も地味な為、周りからはドイツ語で「黒」という意味の“シュバルツさん”と呼ばれている。

ある日、同級生の樹里に榊教授が好きなのかと聞かれ動揺してしまう。

榊センセとは、榊 郁夫(さかき いくお)64歳。ドイツ文学科の教授だ。

以前、榊教授に「君の日本語は美しい」と言われて以来、元子にとっては特別な人になって――

歳の差なんと41歳!

驚きましたが、読んでいると、元子の真面目さとかネガティブさを見ているといじらしいし、榊教授はかっこいいジェントル!笑

絵も綺麗なんですよね。表紙の世界感が素敵です…。

それでは、いってみましょう~。

長閑の庭 1巻 アキヤマ香【ネタバレ感想】好きの定義とは?

榊教授の家へ

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ある日、榊教授の助手の田中さんに榊教授の家に資料を渡しに行ってほしいと頼まれる元子。

榊教授の家に向かう途中、電車の中からすてきな洋館を見つけます。

あんな洋館の庭でふたりでゆっくりお茶を飲んでみたい…

そんな願望が沸き上がります。

 

榊教授の家に着きました。

プライベートの榊教授…素敵なお家に気持ちが高まります。

そして、榊教授のお家にお邪魔しなければ知ることのなかった部分を知り、元子は嬉しさが込み上げてきます。

榊教授がお茶を入れてくれ…

【元子】
少しだけ 夢が叶ってる…
もっと ずっとこうしていたい…

 

帰り際、榊教授から「楽しかった」という嬉しい言葉を聞けたと思ったのに…

次の瞬間、助手の田中さんが流したらしい「元子が榊教授が好きだ」という噂の話になります。

話の中で、元子の気持ちを察した榊教授…

【榊教授】
朝比奈くん 君のそれは恋ではないよ

と、元子の気持ちは勘違いだと諭します。

せっかくの楽しかった時間も、終わってしまいました…。

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元子がピュア!見守りたくなりますね~。

榊教授が、たまに思ったより子どもっぽいギャップにちょっと笑ってしまいます。針がこわいのか、そうか~。笑

普段は落ち着いているのに、ムキになってたり…これは、元子も家に行って良かった!

でも、喜んでいたものの、気持ちがバレて、一気にどん底に落とされてしまった元子…辛い。

 

好きの定義とは?

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翌日はあいにくの雨。

研究室に向かう榊教授は木から落ちてしまった鳥のヒナを見つけたところ、あやまって転倒。

それを見つけた元子が駆け寄りますが、今度は2人して転んでしまいます。

 

僕がもっと若かったら巣にもどせたろうな

と、榊教授。

それに対し元子は昨日の榊教授に対する自分の気持ちを

…私は 教授が今お若かったら好きになっていたかわかりません

嗜好なのか、恋なのか、答えは出なかったけれど、榊教授といると気持ちが楽で、自分でいられると伝えました。

 

後日、元子が研究室に行くと、榊教授がヒナのエサやりに奮闘中!

文鳥を飼っていたことがある元子はお手伝いを、と申し出ます。

ムキになっていたところを見られて恥ずかしかったのかもしれませんが、

好きにしたまえ!

とのお言葉。笑

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榊教授の家に行った日からなんとか復活。元子、良かった~。

榊教授がヒナに対してムキになってるところが可愛いです。こういうところが見られたら皆怖いとか言わない気がする。もっと出していったらみんなの見る目が変わりそうだけれど、あんまり出してほしくないような気もする。

自分だけが知っていたい的な。

 

====

ヒナの世話のお手伝いができるようになった元子。

研究室でお手伝いをしながら雑談をしていると、元子の家族の話題に。

話の流れで祖父の年齢が72歳だと言うと、

【榊教授】
僕と君のお祖父さん歳がそんなに変わらないのだな

榊教授はもう仕事だからと言い、さらにヒナはもう外に置くことにすると。

もう行きなさいと言われ元子も授業へ。

授業中、元子は研究室での会話を思い出し、年齢のことが良くなかったのではと焦ります。

 

研究室で榊教授は自分の年齢のことについて思うところがあるようで、ぼんやり。

そんなとき、外から大きな声が。

外を見ると、猫からヒナを守るためにほうきを持って構える元子。まるで魔女です。笑

元子は恥ずかしいところをガッツリ見られてしまい泣きそう…。

しかし、榊教授にそんなに気になるなら研究室の中から見ればいいと言われ、部屋に入るかわりにヒナの観察記録をドイツ語で提出するという課題が出ました。

ヒナの話をしている内に、“好き”の話へ

【元子】
…“好き”って どれほどの種類があるのでしょうか
こんな大人になっても 
私は…それがどの“好き”にあたるのかわからない時があります…

【榊教授】
では “好意”と“その分類”についての論文も宿題にしたまえ

つたなくてもかまわない
君の胸の芯から出た答えなら

僕は一字一句大切に読もう

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またも、元子の告白のリベンジ的な感じになっているように感じたのですが、榊教授は宿題に!

えええ~と思いそうなものなのに、真面目な2人なので違和感がなく読んでしまいました。

元子がどんな答えを出すのか、それに対して榊教授がどう答えていくのかドキドキですね~。

 

田中さんが気になる!

元子が榊教授を好きだと噂を流したり、何かと元子に対してちょっと嫌~な感じで突っかかってくる田中さん。

軽い感じに見えるけれど、結構すぐムキになるところがなんだか可愛いです。

元子のこと好きじゃんと思うのですが、どうなのでしょうか~。笑

ここでは、主に田中さんがらみのエピソードについてああだこうだ言いたいと思います!

 

可愛いイヤホンジャック

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元子が榊教授の研究室にスマホを忘れてしまい、田中さんが届けたときのこと。

元子のスマホを見て、可愛いリボンのイヤホンジャックじゃんという田中さん。

元子は自分らしくないことはわかっていると過剰に反応してしまいます。

それに対して

【田中さん】
それお祖父さんにかけられた“悪い魔法”なんじゃないの?

【田中さん】
榊教授にそ――っくり!!

お祖父さんを求めてるだけなんじゃないの?

カッとなった元子、田中さんに肘打ちしてダッシュで逃げ!笑

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田中さんちょっと茶化した感じはあったものの、元子もそこまで卑屈にならなくてもいいんじゃないかな~と個人的には思います。

田中さんもスマホをガバっと取られたときにちょっと驚いてたし。

ん~でも、今まで「黒」で生きてきたからしょうがないのかもしれない。

わかるところはある。自分で自分の幅というかポジションを勝手に決めてしまうんだよな~。

元子に逃げられ、田中さんの一人になった時の表情が好きです。絶対好きじゃないか~!と思うんですけど。どうなんでしょう?笑 

新しい服にすぐ気が付く田中さん

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友人の樹里たちと一緒に買い物したときに買った可愛い洋服を大学に着ていった元子。

それにすぐ気が付いたのが田中さんでした。

田中さんは一緒にいた榊教授にも話を振るとジェントルな褒め言葉を。

元子は喜びを噛みしめます。

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すぐに気が付いたのは田中さんなのに、榊教授に全部もっていかれた感。笑

であの言葉はキュンとする。好きならなおさら。

いや、好きじゃなくてもコロっといってしまうかも。

田中さんも

教授そのコメントずるいっす

言っております。うむ、ずるい。笑

私のこと嫌いですか?

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ある日の榊教授の授業で前任の教授の都合で、新しく朝霧さんに変更になることに。

授業が終わり、朝霧教授の授業について元子と樹里と話しているところに田中さんが。

そこで、田中さんから朝霧さん榊教授が以前結婚していたことを告げられます。

 

樹里が電話で席を外したときに、

【元子】
私のこと嫌いですか?

と尋ねる元子。

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元子の立場から見れば、いつも嫌なところを突かれているように感じそうですよね~。

田中さんも「図星だからじゃないの?」とそこで言ってしまうから…また元子卑屈になっちゃうだろ!笑

そのあと、

【田中さん】
その服可愛いよ
今の言葉も嫌?

とは言うけれど、元子からしたら本当かなあって思ってしまいそう。

ここの田中さんもなんか苦しそうで、なんとも言えない顔をしているのでご覧ください。笑

 

さいごに

元子と榊教授も、もちろん好きなのですが、田中さんが気になって気になってたまりません。笑

元子と榊教授の関係を追いかけたいなと思いつつ、次巻から田中さんエピソードの感想の方が多めになってしまうような気がしています。もう、多いかもですが…。

田中さん、当て馬の匂いがしますね!プンプンする!笑

2人をのぞき見しつつ、田中さんを追いかけたいと思います~。

 

2巻についてはこちらからどうぞ~↓

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今回はこの辺で。ではでは。

アキヤマ香『長閑の庭』1巻 講談社 KC KISS より