そんなことある?すごい設定だなと思った『カカフカカ』。
『カカフカカ』のあらすじはこんな感じ。
主人公は寺田亜紀(24)。現在フリーターでコンビニ店員をしている。
彼氏の浮気で同棲を解消。お金がないので、友人の後釜でルームシェアすることになる。
そこで出会ったのが、中学生のときのクラスメイトで元彼の本行智也。
亜紀にとってははじめての相手で。
彼はここ2年ほど「たたない」そうだが、なぜか亜紀には反応する。
絶対に嫌なことはしないから協力してほしいとお願いされ…。
わーお!な設定ですよね。笑
でも、どんどん続きが読みたくなってしまう面白さ。
今回は、
- 『カカフカカ』の1巻 あらすじ&ネタバレ感想
- 特に2、3巻の長谷さんの「ちょうどいい」話のネタバレ感想
について書いていきたいなと。
※ネタバレ有りの感想なのでご注意を~。
カカフカカ 1巻 ネタバレ感想
昔はイケイケだったけれど、段々パッとしなくなり今はすっかり自信がなくなっている亜紀。
お金も住む場所もなく…そこで友人の後釜でシェアハウスで暮らすことになります。
シェアハウスの住民は?
亜紀以外のシェアハウスの住民は3人。
ここでは、その3人の紹介を。
住民1人目 本行智也(ほんぎょうともや)
- 亜紀の中学時代の同級生で、初めて付き合った元彼
- 2年ほどたたないのに、亜紀にだけ反応あり
- 中学時代は目立たなかったが、今は小説家
住民2人目 長谷太一(はせたいち)
- シェアハウスの部屋の主
- 本行がたたないことを知っている
- 本行が亜紀にだけ反応することを知り、添い寝を提案
- 出版社勤務
住民3人目 栗谷あかり(くりたにあかり)
- 作家「本行智也」の大ファン
- 気が強めで、初対面で亜紀に本行のことを牽制
- デザイン会社勤務(亜紀が長谷さんに紹介されたバイト先)
1巻時点での4人の関係はこんな感じ。

相関図で添い寝頼むってすごいな。笑
亜紀と本行、添い寝を実行!
本行は亜紀に添い寝をお願いします。
当然、密着…!
なんで、結構がっつりくっついてるんですよね。
本行が触らせてほしいとか言ったときには、ぼーっとしてそうなのにやっぱり男じゃないかと思いましたが…そっちか…!
了承する亜紀もすごいよなあと。
亜紀も本行もなかなかですね~。笑
はじめは色々わー…と思ってしまいましたが、ぐいぐいと引き込まれ、続きが気になる面白さです。
石田拓実『カカフカカ』1巻 講談社 KC KISS より
カカフカカ 2巻 ネタバレ感想|長谷さんの「ちょうどいい」は…
2巻もさらにえええな展開。
ざっくりとした内容は…
亜紀は、一度添い寝をしてから断りましたが、本行が添い寝を頼む理由が判明。
理由は、たたなくて小説が書けないからでした。
これを聞き、亜紀は添い寝をあと3回だけ続行。
そして、長谷さんが亜紀に結婚の申し込み、本行とまた添い寝…と亜紀、色々お忙しい。笑
…と言う感じなのですが、2~3巻あたりの長谷さんの「ちょうどいい」話がとくに好きなので、それについて書いていきたいなと。
添い寝そっちのけな感じです。笑
亜紀と本行の件は色々とわ~お…!な感じなので、ぜひ漫画でお楽しみください。笑
ではでは、長谷さん「ちょうどいい」話についてです!
長谷さん、結婚の申し込み
長谷さんが亜紀に結婚の申し込みを。
長谷さんは親の圧力があるようで結婚したいみたいですが、当然 亜紀戸惑います。
亜紀は、なぜ自分なのかと尋ねると、
- 家事全般できる
- 常識がある
- でしゃばらななさそう
そして、
【長谷】
全体的にちょうどいいんだよ 寺田さんて
…という亜紀的にはどうよ?な理由でした。
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このときの長谷さんの「ちょうどいい」は嫌な感じ。
実際言われたら、そんだけ言われて結婚できるか?!ってなりそうな…。
いやーそうだとしても、もうちょっと包みなさいよと思ってしまった。
長谷さんの母親がアクが強め
長谷さんにランチに誘われる亜紀。
そこには長谷母がいて、付き合っている体で話が進むのですが、この母親が強烈。
初対面で亜紀を見下したり、長谷さんの過去の話をしたり、自分がいかに頑張ったかという話ばかりで…。
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読んでいて、亜紀と一緒にうわぁとなってしまった。アクが強い。
この母親を見て、長谷さんが亜紀に話を持ち掛けるのはわかるなあと。
前の長谷さんの亜紀に対する言い方はあんまりよろしくないけれど、長谷さんにとって「ちょうどいい」は切実なんだろうなあと思いました。
あと、長谷さんひょうひょうとしてるように見えるけど、イライラを小出ししてる描写があるので、どう表に出していくようになるのかが楽しみ。
直接言葉に出してるところもあるけど。笑
石田拓実『カカフカカ』2巻 講談社 KC KISS より
カカフカカ 3巻 ネタバレ感想|長谷さんは「誰でもいい」訳ではない
3巻のざっくりとした内容は、
亜紀、本行がまさかの人を好きになったことがないと知り、ショック。(元彼だったのに…
しかし、あかりさんの言葉で立ち直り、本行と添い寝。
そして、その先も…。
途中でストップがかかったものの、亜紀は自分の気持ちに気が付きます。
そんなときに、あかりさんが本行に結婚の申し込み…!
さらに、亜紀の生理が遅れて…。長谷さんは自分の子として産めばいいと言い-
…という感じだったのですが、3巻も続いて、長谷さんの「ちょうどいい」話を中心に書いていきます。
長谷さんのおこだわりに共感…!
長谷さんの中で重要なこと
亜紀は長谷さんに、結婚するのは誰でもいいんでしょと尋ねます。
【長谷】
……俺が言ったのは〝誰でもいい〟じゃなくて〝ちょうどいい〟なんだけどね
亜紀はちょうどよければ誰でもいいんですよねと、卑屈になります。
長谷さん的には…
- 言葉づかいや挨拶が気になる
- 〝してあげる〟的な上から目線な言葉が苦手
- 頼んでもないのに勝手にやって文句を言われたくない
長谷さんから見ると、亜紀は〝してあげる〟とあまり言わないところが良いようで。
さらに、よくあいさつするのも好印象。
亜紀には普通のことでも、長谷さん的には結構重要なことだったようです。
亜紀は自分が少し認められた気がしたみたいでちょっと嬉しそう。
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ここまで話してくれると、いい意味じゃないかってわかる。ここまで言ってくれよ。笑
長谷さんの「ちょうどいい」はなんかわかるなあと思った。
何にでも言えるのだけれど、足りなくても、多すぎてもしんどくなってしまう。
ちょうどいい量って楽だよなーと。
「してあげた」とか思ったり、言わないようにしてるつもりでも、言ってるかもしれないと思うと怖い。
言われる側だと、自分もシャッター閉じてしまいたくなるから。
あと、人から見てくだらない事でも、自分の中では結構重要ってのもわかる。
順番を変えてやればいいじゃんということでも、どうしても自分の決めた順番でやらないと気持ち悪いなって思ったりとか。
ほんと、人から見たらどうでもいいようなことなんだけど。
長谷さん回想|母親の悪夢
長谷さんの回想シーンからです。
長谷さんの母親は、
- 言葉が通じない
- 挨拶をしない
それによって長谷さんは…
- 母親の望むことしか言わないようになる
- 家を出て女性と付き合うが、その女性の言動に母親がチラつき別れる
…という回想シーンからの、夢。
目が覚めると、母親の悪夢で熱が出ていました。
リビングに行ったところで戻してしまい、亜紀に優しく介抱されました。長谷さんの目に涙が。
長谷さんは朦朧としていましたが、やっぱり結婚しない?という言葉が。
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長谷さん、母親がトラウマになってますよねー…。
長谷さんはどうでもよくなったと開き直っていましたが、いつも彼女と駄目になってしまうあたり。
亜紀に結構色々見せてしまったから、次はどんな感じになるか気になります。
亜紀に対して、理想の母親像じゃないけど、根っこの部分が理想を求めてるんじゃーないだろうかと思ったり。どーなるのかな。
主役2人より、長谷さん自身のことが気になって仕方がない。笑
石田拓実『カカフカカ』3巻 講談社 KC KISS より
おわりに
亜紀と本行の話も面白いのですが、私的には長谷さんの方が気になるよって感じでした。
長谷さんは、表面上は明るいけど、ちょいちょい顔にイラつきが出てたり、なんかいびつなところが好きです。母親が原因だろうなーと言う感じですが。
あと、どっちかというと当て馬っぽい人の方が気になってしまうからかと。笑
『カカフカカ』は、グレーだったり、生々しいけど、なぜか重苦しくないので不思議です。
3巻終了時にこんな感じですよ。笑

シェアハウスの中でこれってすごくないですか?(これでいいのだろうかと思いながら作った…笑
そういう内容なので、がっつり色々とあるのですが、内容は繊細な感じ。
悶々したり、中途半端さを面白がれる人におすすめです~。
つづきの4巻についてはこちらからどうぞ↓

今回はこの辺で、ではでは。